住宅用消火器について
消火器は初期消火を行う際、消火する人が安全にかつ確実に消火することができるように作られた器具です。消火器には、一般住宅等に設置される「住宅用消火器」と、消防法令等により設置義務のある場所に設置される「業務用消火器」があります。
「住宅用消火器」は、飲食店や露店、イベントなどには設置できませんので、買い間違いにご注意ください。
消火器の選び方については、下記のサイトを参考にしてください。
■一般社団法人 日本消火器工業会「消火器の選び方」
消火器の種類
住宅用消火器には、消火薬剤の種類により「粉末タイプ」と「強化液タイプ」があり、消火器本体に適応する火災が絵で表示されています。
- 粉末タイプ 制炎性に優れた粉末薬剤で広い範囲を覆って火の勢いを抑えて消火します。
- 強化液タイプ 冷却性と浸透性に優れた水系薬剤を霧状に放射して消火します。布団火災や、天ぷら火災に効果的なタイプです。
消火器の使い方
- 消火器を火災が発生している場所まで運びます。初期消火に失敗した場合に備えて、必ず避難路を確保しておきましょう。
- 火から1.5~2m程度離れた場所で消火器の安全栓を引き抜きます。
- 火元を狙い定めて消火器のグリップを握ります。
- 消火を確認します。火種が残っていると再発火する可能性があります。
小型(1.5Kg程度)の消火器で約12~18秒間、薬剤が放出されます。最初の10秒が勝負と言われています。炎や煙等で火元がみづらいですが、しっかり狙いましょう。一般に初期消火が可能な炎の大きさは、火が天井にまわるまでと言われています。天井に炎が届いたり、天井に燃え移った時点で消火器による初期消火は不可能なものと判断してください。
総務省消防庁サイトの住宅防火関係ページにて、住宅用消火器の詳しい使用方法や住宅用消火器の消火実験(動画)が公開されています。また、一般社団法人日本消火器工業会が公開している動画「くらしにプラス!住宅用消火器」で、住宅用消火器について解説しています。
■住宅用消火器(総務省消防庁住宅防火関係ページ)
くらしにプラス!住宅用消火器(前編)
くらしにプラス!住宅用消火器(後編)
「くらしにプラス!住宅用消火器(前編)」「くらしにプラス!住宅用消火器(後編)」は日本消火器工業会が制作・公開している動画です。
■一般社団法人日本消火器工業会ホームページ
消火器の点検とリサイクル
ご家庭に古い消火器はありませんか?古くなった消火器はいざという時に使えなかったり、そのまま放置していると事故につながる場合があります。
次のような消火器は点検または廃棄・リサイクルをおすすめします。
- 「耐用年数」を過ぎている消火器。(消火器ラベルに交換推奨年数が載っています。)
- 錆びたり腐食している消火器。
- 大きなキズや変形した箇所がある消火器。(腐食が進んだもの、へこみや変形した消火器は破裂の恐れがありますので絶対に使用しないでください。)
注意点
- 消火器を解体したり、消火薬剤を放出したりしないでください。
- リサイクルシールが貼付された消火器を指定引取場所に持ち込む場合、追加費用は掛かりませんが、特定窓口に持ち込む際は別途保管費用等が必要になる場合があります。特定窓口に引き取りを依頼することも可能です。事前にお問い合わせいただきご確認ください。
- 2009年(平成21年)以前に製造された、リサイクルシールが貼付されていない消火器の場合はリサイクルシールを購入し、貼付して下さい。リサイクルシールは一部の特定窓口や指定引取場所のほか、消火器リサイクル推進センターのホームページでもお買い求めいただけます。
- エアゾール式簡易消火具は回収できません。
消火器のリサイクルに関する詳細は消火器リサイクル推進センターホームページでご確認ください。
ページ内の「リサイクル窓口検索」で最寄り特定窓口や指定引取場所を検索することもできます。
消火器リサイクル推進センター 電話窓口 03-5829-6773
(受付時間9:00~17:00 土日祝日、休日及び12:00~13:00を除く)
エアゾール式簡易消火具について
エアゾール式簡易消火具は消火薬剤を液化ガス又は圧縮ガスの圧力により噴霧状等に放射して消火するスプレー缶タイプの消火具で、ヘアスプレーなどの製品とほぼ同等の小ささで軽く、取り扱いが楽なことが特徴です。家庭内で発生する天ぷら鍋の油の過熱による発火、石油ストーブの注油中の引火による火災、火の不始末によるくずかごの火災などの比較的初期段階の火災に有効ですが、消火器の代替品になるものではなく、補助的な役割を果たすものとしての認識が必要です。
なお、規格適合の表示が無いエアゾール式簡易消火具は既に販売等ができなくなっています。エアゾール式簡易消火具購入の際には表示を確認するようお願いします。
近年、エアゾール式簡易消火具の破裂事故が複数発生しており、メーカーによって自主回収が進められている製品があります。既にエアゾール式消火具をお持ちの方は消費者庁リコール情報サイトや各製造メーカーの社告をご確認ください。
■消費者庁リコール情報サイト